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こういった悩みに直面したとき、「転職」という言葉が頭をよぎりますよね?
ただ、すべての人の悩みが転職すれば解決するわけではありません。
この記事では、転職「するべき人」と「しないほうがいい人」の解説をしていきます。
目次
転職するべき人
では、転職するべき人とはいったいどんな人でしょう。
- やりたい仕事がいまの会社ではできない
- お金以外に仕事のやりがいを求めている
- スキルを習得したい
やりたい仕事がいまの会社ではできない
私自身の経験を例に挙げます。
漫画きっかけで広報の仕事に興味を持った私は、早速勤め先の広報部の仕事を調査しました。
しかし、そこでイメージとのギャップに衝撃を受けるのです。
勤めていた企業には親会社があるため、企業の存在価値を示していくようなPR業務はグループ会社では担当できなかったのです。
それでも憧れを捨てきれない私は、親会社に出向できたとしたら、どんな仕事ができるだろう?
と、スーパーポジティブな思考で、一般的な広報の仕事がどんなものか調べてみました。
そこで、広報には「企業の広報部」と「PRエージェンシー等専門的な事業会社が行う広報」があることを知るのです。
そして調べていくうちに気づくのです。
となると、「私のやりたいことは、この会社ではできない!」わけなので、必然的に転職の選択肢が出てきます。
人事制度は、待遇面の解決策に過ぎない!
今までの日本企業的人事制度は、企業都合によるジョブローテーションが当たり前でした。
しかし、終身雇用の崩壊、仕事の選択肢や柔軟性の増加などにより人材流動性が高くなった現在では、従業員のエンゲージメントを高めるためにも、ライフプランに合わせたキャリア形成ができるような人事制度に変わってきています。
私が勤めていた会社でも、職系は廃止され、「スペシャリスト」か「ゼネラリスト」かを選択できる人事制度に移行することが決まっていました。
しかし、これこそが注意ポイントです!
人事制度改革企業は、「辞めま〜す」人材に対して、必殺「人事制度変わるからあなたの趣向に合わせたキャリア形成できるよ!」を繰り出してきます。
私も引っかかりましたが、この必殺技には問題のすり替えが発生しています。
「そもそも私のやりたい仕事がここにはない」わけなので、「人事制度が変わってキャリア形成の自由度が高まるかどうか」はこの議論に関係ないのです。
「給料」「キャリアアップ」「リーダーポジション」と餌をチラつかせられても、冷静に問題点を見極めてください。
ここで「じゃ、辞めるのやめま〜す」となってしまうと、あなたのキャリアはブレます。
人事制度は「待遇面の解決策」であり、あなたの「キャリアに対する解決策」ではありません。
人事制度が変わるからといって、自分のやりたい仕事がいまの会社でできるようになるわけではない
お金以外に仕事のやりがいを求めている
「裁量の大きさや新しいことへチャレンジできるかどうか」が、仕事のやりがいに繋がるタイプは、給料をネックとして転職に悩んでいるのは勿体ありません。
もちろんお金は大切です。何が起こるか分からない、不安定な世の中で生きていくためには、お金はあるに越したことはありません。
しかし、「今の仕事では心がワクワクしない」「他にやりたいことがある」と思っているのに、お金のために自分を偽って働いていると、ある日突然ガラガラと自分の中の何かが崩れていきます。
終身雇用の時代が終わり、今の企業で死ぬまでずっと働くことができるかなんて、誰にもわかりません。
それなら、我慢しているよりも一歩を踏み出してみるほうがよいのではないでしょうか?
私も転職活動を始めて約1年半は、「今より年収下がるとか有り得ない・・・入ったところでいい会社とは限らないし、給料安いなら今の会社に留まってたほうが得策かな」と思いながら求人を探していたので、なかなかマッチする企業に出会えませんでした。
しかし、コロナに感染し、身をもって健康の大切さや人生の短さを悟り(大袈裟ですが)、「このまま今の会社で働き続けて死ぬの?」と考えたらゾッとしたのです。
そこで自宅療養中に転職活動のエンジンを全開にし、ご縁があってとあるPRエージェンシーに内定をいただきました。
これはまた別の記事で書きますが、この会社に出会ったとき、条件関係なく心から「ここで働きたい!」と思いました。
ずっと給与面で転職を悩んでいましたが、結果的に今より100万以上年収が下がることになりました(笑)
しかし、そのおかげで他にスキルを身につけてお金を稼ぐための方法を考え、実際に行動もしています。
一つの企業に勤めていれば年功序列で賃金がアップして、安泰の時代ではなくなったので、自分の力を磨いてお金を稼ぐという意識が生まれたことは、アドバンテージだと思っています。
スキルを習得したい
勤続年数を重ねると、社内の色々なことに精通してきますよね。
ただ、それは「その企業特有のお作法」であり、世間一般で通用するスキルとは異なる場合が多くあります。
スキルは普遍的にどこでも通用するものです。
例えば、企画力があって0から1を作るのに長けているとか、財務諸表を読めるとか、HTML/CSSがかけるとか、金融知識がある・・・などです。
一方で、企業特有のお作法とは、外部業者に発注する前に発注稟議を回して、チェックリストを作って、契約書はあの部署まで回して〜など、業務にかかる事務回りの手続きなどのことです。
大企業であればあるほどルールが多いですが、気づくと本業よりもこうした手続きの方に時間を取られてしまうなんてこともあります。
こうした経験が増えてくると、ふとした瞬間に、「自分には何ができるんだろう。自分にはスキルが何もない」と思ってしまったりするのです。
このループにハマるとどんどん自信がなくなり、「何のスキルもないから転職できないし、この会社にいるしかない」と思うようになってきます。
そういった人は、外の世界を見るためにも転職することをお勧めします。
ただ、求人を探すときは職種を基準にすることが大切です。
会社名や規模で選ぶと、今までと同じようなループにハマる可能性があります。
転職しないほうがいい人
- いまの会社で、問題を解決できる方法や見込みがある
- いまの会社は居心地がいいけど、給料に不満がある
- 周りが転職で成功しているように見える
結論から言うと、上記1〜3に当てはまる人は転職を考えるより、
いまの会社で自分のモヤモヤを解消する方法がないのかを先に考えたほうがよいでしょう。
その理由をそれぞれ以下で解説していきます。
いまの会社で、問題を解決できる方法や見込みがある
例えばあなたが部署内の人間関係で悩んでいたり、いまの仕事にやりがいを感じなくなってしまったときは以下の順で解決方法を探りましょう。
- 先輩に相談
- 上司に相談
- 人事面談
先輩や上司に話を聞いてもらうだけでも心が軽くなり、悩みが解決することもあります。
しかし、それではどうにも問題を解決できそうにないときは、人事に直接訴えることをお勧めします。
新卒で入社し、今まで特に問題を起こさず仕事をしてきた人であれば、会社はなんとかしてあなたを引き留めようとします。
折角お金をかけて新卒を採用し、育成してきたので、会社も簡単に人材を手放したくないのです。また、離職率が高いと求職者に敬遠されてしまうので、できるだけ若い人材には残って欲しいのです。
そのため、あなたの不満が、会社の手に負えるようなことであれば、win-winの解決策を提示してくれることが多くあります。
ただ、ここで一つ注意していただきたいのが「期限」です。
「半年以内に悩みを解決してくれないのであれば転職する」など、
いつまでこの状況に耐えることができるのか、自分で決めておくと時間を無駄にすることなく次の行動に移すことができます。
期限内に解決しなければ次の行動に移す
いまの会社は居心地がいいけど、給料に不満がある
「特に大きな不満はないけれど、強いて言えば給料が安いことが不満」タイプも転職には向いていません。
金額だけを見るなら、いま勤めている会社よりも条件のいい会社はあるかもしれません。
ただ、残業時間や福利厚生、有給消化率などの「社員の権利」に関してはどうでしょうか?
年収アップを望むのなら、まずはいま勤めている会社で金額交渉するのがスマートです。
また、副業という手段もあるので、「現状を維持したまま年収を増やす方法」を考えるのが現実的といえるでしょう。
周りが転職で成功しているように見える
20代後半〜30代になると、周りに転職する人が増えてきますよね。
友達の転職話を聞いて、自分は同じ毎日を繰り返していることに嫌気が差した•••
なんてこともたくさん出てきます。
しかし、これはまさに「隣の芝生は青い」だけです。
やりたいことを見つけて転職し、年収もアップして人生バラ色になった人もいるでしょうが、そんな人とあなたを比べても仕方ありません。
あなたのやりたいことと友達のやりたいこと、そしてあなたの人生と友達の人生
目指すものは全く異なるのですから。
それよりも、転職した人の話を聞いたとき、
「自分は仕事の何にやりがいを感じているのか」
「何をプライドに思っているのか」
ちゃんと自分で咀嚼して、目標を認識し直すことが大切です。
「周りが転職して幸せそうだから、私もやってみようかな」という軽い気持ちで転職活動すると、時間もメンタルも削られていきます。
人の転職話を聞いて落ち込まずに、目標を認識し直す
まとめ
ここまで、私の経験を元にして「転職するべき人」と「転職しないほうがいい人」の特徴を解説してきました。
転職するべき人
- やりたい仕事がいまの会社ではできない
- お金以外に仕事のやりがいを求めている
- スキルを習得したい
転職しないほうがいい人
- いまの会社で、問題を解決できる方法や見込みがある
- いまの会社は居心地がいいけど、給料に不満がある
- 周りが転職で成功しているように見える
現職に留まるにせよ、転職するにせよ、覚悟が必要です。
どちらにしても、皆さんが後悔のない選択ができることを祈っております!